CTLA4-Ig

CTLA4-Ig(アバタセプト)とは

CTLA4-Ig(アバタセプト)とは

アバタセプト(オレンシア®️)は、関節リウマチにおけるT細胞の過剰な活性化を抑制するために開発された生物学的製剤です。
関節リウマチでは、T細胞が抗原提示細胞から提示された自己抗原を認識し、活性化されることで炎症を引き起こし、関節の破壊が進行します。この活性化には、T細胞が受け取る「共刺激シグナル」が不可欠です。アバタセプトはCTLA4-Igと呼ばれる分子で、T細胞の活性化に必要な共刺激シグナルを遮断することができます。それにより、T細胞の過剰な活性化を防ぎ、関節リウマチにおける炎症や関節破壊を効果的に抑制します。
アバタセプトは、高齢の方においても感染症などの副作用の発生率が比較的低く、治療を継続しやすいことが複数の報告で示されています。このため、アバタセプトは高齢の患者様にとっても重要な治療選択肢になると考えられます。

大田区大森中・梅屋敷・蒲田のフォレスト内科リウマチ科クリニックでは、何よりも安心して治療をお受けいただけるよう、丁寧な説明を行っております。アバタセプトによる治療実績も豊富にございますので、ぜひお気軽にご相談ください。

関節リウマチ治療薬としての特徴

アバタセプトには以下のような特徴があります。

薬の使用方法と使用間隔

アバタセプトには皮下注射製剤、点滴製剤があります。皮下注射の場合は週に1回使用します。点滴の場合は4週間に1回です。皮下注射は、通常、ご自宅でご自身で行っていただく形になります。自己注射の方法は非常に簡単で、多くの方が問題なく習得されています。

高齢の方でも継続しやすい

高齢の方でも、アバタセプトは比較的安全に使用できることが示されています。特に、感染症のリスクが他の生物学的製剤と比べて低い可能性が報告されています。

効果減弱が少ない

アバタセプトでは、治療開始後に効果が減少すること(二次無効)が比較的少ないと報告されています。このため、持続的な治療効果が期待しやすい薬です。

メトトレキサートの併用

メトトレキサートの併用により、アバタセプトの効果がさらに高まることが示されています。症状の改善や関節破壊の抑制において有効であることが多数の臨床研究で確認されています。

免疫学的な効果

抗シトルリン化ペプチド抗体(抗CCP抗体を含む)、リウマトイド因子、Shared epitope(HLA-DRB1遺伝子における特定の配列)が陽性の場合、アバタセプトの治療効果が特に高いことが示されています。これらが陽性の患者様では、自己抗体の産生やT細胞の免疫応答が亢進している可能性があり、アバタセプトはその過剰な自己免疫反応を効果的に抑制できる薬剤と言えます。

治療前に知っておいてほしいこと

アバタセプトを使用するにあたっては、いくつかの気をつけるべきポイントがあります。
当院は豊富な使用実績にあり、安全に最適な治療を行うことが可能です。

スクリーニング検査が必要

IL-6阻害薬を開始する前には、薬を安全に使用できるかどうか確認するためにスクリーニング検査が必要です。感染症(結核、B型肝炎、C型肝炎)や肺病変の有無を確認するための検査(胸部X線)を行います。これらの検査結果に基づいて、安全に治療を開始できるかどうかが判断されます。

感染症に注意が必要

頻度は非常に低いですが、結核やニューモシスチス肺炎などの感染症に注意が必要です。過去に結核にかかったことがある患者様では、結核が再発するリスクが懸念されるため、先行して抗結核薬による治療を行うことが推奨されます。また、高齢の方や既存の肺病変がある患者様では、ニューモシスチス肺炎のリスクが否定できないため、ST合剤などによる予防が必要となります。

定期的な検査が必要

副作用の早期発見、治療効果の確認のため、定期的な血液検査が重要です。特に、副作用は早期に発見できれば、より対処しやすくなります。

予防接種に注意が必要

アバタセプトの使用中は、生ワクチンの接種が禁忌とされています。生ワクチンには弱毒化された病原体が含まれており、免疫機能が抑制されている状態では感染症を引き起こすリスクがあるためです。予防接種を検討される場合は、事前に医師にご相談ください。

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